今日はドラムに関する手首の使い勝手の話をしたいと思います。
皆さんに質問です。
手首って自由に動くと思いますか?
おそらく多くの方が「手首はたくさんある関節の中でかなり自由度の高い関節」だと考えているでしょう。
肘や指の関節は曲げるか伸ばすかの2択ですが、手首はグルグル自由に動くと思いますよね。
ドラムはその動かしやすい手首を使って叩くと考えている人も多いんじゃないでしょうか。
たしかに、手首は前後だけでなく左右にも動きます。
しかし、実はそんなに動かないんです。
その証拠にグラッドストーン奏法にしてもモーラー奏法にしても手首を使って叩くことはありません。
理由は手首を使うことが合理的でないからです。
と、言葉で言ってもわかりにくいですよね。
一緒に手首の可動域を確認していきましょう。
まず、手首からちょっと肘寄りの部分を反対の手でガッチリと持ってください。(左右どちらでもかまいません)
そのまま前後の動きを確認しましょう。
まずは上に上げてみてください。
90度ぐらい上がりますね。
では下げてみましょう。
下にも90度ぐらい動きますね。
「なんだ動くじゃん」と思った方、要注意です。
なぜなら、手首の動きに合わせて指も閉じたり開いたりしているからです。
では一度、指の位置を固定して動かしてみましょう。
まずは指を開いて上に動かしてみます。
指を開いた状態ではこの辺までしか手首は上がりませんよね。
逆に指を握ったまま手首を下げてみましょう。
ここまでしか下がりませんよね。
この実験で、手首は180度ぐらい動来ますが、それは指の動きも連動させてできることです。
指を固定してしまうとかなり可動域が制限されてしまうんですよね。
左右の可動域もみてみましょう。
左右は90度ぐらいでしょうか。
こちらは簡単に、動かしにくいことを実感していただけると思います。
人によってはこの動きで手首がコキコキ鳴る人もいるでしょう。
私はコキコキ鳴ります(笑)
いかがでしたか?
手首って以外に動かないということがわかっていただけたでしょうか。
こんなに可動域の少ない手首を使って叩くことがいかに不合理なのかわかっていただけたでしょうか。
じゃあ、「手首は固定して叩くの?」
そうでもないんです(笑)
手首より先にある指を動かすことで受動的に動く場合(グラッドストーン奏法)と手首より手前にある前腕の回転、脇の開閉などを行うことで受動的に動く場合(モーラー奏法)があります。
詳しい話はまたの機会にしますが、どちらの奏法でも手首は柔軟に動きます。
ただ、共通していることは手首主体で動かすのではなく、他の部分が動いて受動的に手首が動くということです。
よくムチの動きとかいいますよね。
それのことです。
以上、グラッドストーン奏法やモーラー奏法をマスターする第1歩、「手首で叩かない」という話でした!
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