音楽理論解説 「純正律」

2021/07/16

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前回はピタゴラス音律を解説しました。
5度の音を3/2の割合でどんどん計算していくと12音階になるというやつですね。

これは非常に優れた音律なのですが、最後に課題が残っていましたよね。
オクターブが合わないことと、5度と4度(5度の転回形)以外の音、3度や7度が合わないということです。

それを解決したのが純正律です。
まあ、厳密にはピタゴラス音律の他に「ミーントーン」とか「キルンベルガー第3法」とか「ヴェルクマイスター音律」とか色々あるらしいのですが、そこまでは私も知りません(笑)

 

純正律はそれぞれの音をきれいな整数比で表せる周波数で演奏することです。
それぞれの比率はこうなります。

ダイアトニック(ドレミファソラシド)だけ抜き出すとこうなります。

かなりきれいな比率ですよね。

前回と同じでドを100Hzとした場合で考えてみたいと思います。
そうすると周波数はこうなります。

前回のピタゴラス音律と比べてみましょう。

けっこう違いますよね。

 

純正律は必ずこの周波数で演奏するというより、演奏する時に周りの音を聞きながら一番キレイに調和するように音程を微妙に調節して演奏します。

管楽器やフレットの無い弦楽器の場合はピッタリの音程に調節できます。

この純正律、完璧に見えて欠点もあるのですが、長くなりそうなので次回にしましょう。

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