前回は純正律で調律するとトライアドの比率がどうなるのか解説しました。
今日は純正律とマイナートライアドについて解説したいと思います。
マイナートライアドについてはこちらをご覧ください。
音楽理論解説 「ダイアトニックコード」
音楽理論 「トライアド」
2度マイナー、3度マイナー、6度マイナーの3つですね。
何度も登場しているドを100Hzだとした表に登場してもらいましょう。
CメジャースケールでのマイナートライアドはDm、Em、Amですね。
メジャートライアドの比は4:5:6になると前回解説しました。
マイナートライアドの場合は10:12:15になります。
まあ、きれいな整数ですが、メジャートライアドに比べると少し数字が複雑になりますね。
それぞれの周波数比を計算してみましょう。
Dm
レ…112.5Hz
ファ…133.3…Hz
ラ166.66Hz
Em
ミ125Hz
ソ150Hz
シ187.5Hz
Am
ラ166.66Hz
ド200Hz(100Hzの2倍)
ミ250hz(125Hzの2倍)
それぞれ計算するとEmとAmはきれいに10:12:15になります。
上の表では少数が四捨五入されているので微妙にずれますが、
5/4:2/3:15/8みたいな分数の比の計算をすると10:12:15になります。
しかし、Dmだけは27:32:40になります。
比を10から始まるように計算すると10:11.84:29.6になります。
ちょっと違いますよね。
これが純正律の問題点1つ目です。
2度マイナーは純正の響きを得られないということですね。
Cメジャーキーの純正律でチューニングしたギターがあったとしたら、C,G,F,Em、Amは純正な響きが得られますが、Dmを弾くと少し濁るということですね。
純正律にはそういう問題点があり平均律が考案されていくのですが、純正律には更に致命的なデメリットがあります。
それはまた次回で。
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