音楽理論解説 「平均律」

2021/08/15

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いよいよ平均律にたどり着きました。
思ったよりボリュームのあるシリーズになってしまいましたね(笑)

前回までで純正律は転調ができないという欠点があるというところまで解説しました。

それを解決したのが平均律(十二平均律)です。
平均律と言ってもいくつか種類があるらしいのですが、単に平均律と言うと十二平均律のことを指します。

平均律とは1オクターブをちょうど2倍の周波数にし、その間を均等に12等分したものです。
ただ周波数は単純に12で割るわけではなく、等比数列でならべる必要があります。
詳しい数学のことはわかりませんが、低い周波数では1hzが大きく作用し、高い周波数では1hzの与える影響が小さくなることを考慮するという事ですね。

10Hzと20Hzでは周波数が倍ですが、1010Hzと1020Hzではそんなに変わらないですよね。

表にするとこうなります。

純正律とはちょっとずれますよね。
純正律とずれているということはルートと5度、ルートと3度などを同時に弾いても、トライアドを弾いても、きれいに響かないということです。
純正律の周波数比が一番きれいに響くはずなので。

ということは平均律はどの和音を弾いてもきれいに響かないということです。

 

平均律の特徴としてはすべての音の距離が同じになるということです。
詳しい比較はまたの機会にしたいと思いますが、純正律の場合はドとレの距離とレとミの距離は微妙に違います。
それが平均律の場合は同じになるということですね。

なので、どのトライアドも同じ比率になるので、純正の響きではないのですが同じ濁り具合で響きます。
ということはどのキーにも転調し放題ということですね。

このどのキーでも演奏でき2度マイナーはもちろん、7th、9thコードもきれいに響く平均律は考案されてから音律の主流になり、現代の音楽はほとんど平均律で演奏されています。

ざっくりまとめると、純正律なら特定の和音はめっちゃきれいに響くけど、特定の和音以外はめっちゃ濁る。
平均律はすべての和音をちょっと濁った状態で演奏できる、みたいな感じですね。

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