ギターのストローク、ベースのスラップ、ドラムのモーラー奏法などで前腕の回転という運動は非常に重要です。
前腕の回転が正しくできないとうまくエネルギーが伝わってくれないので。
そこで一つ重要なのは前腕の構造を理解するということです。
人間の腕は上腕と前腕、手で構成されます。
そのうち前腕は前腕だけで回転させることができます。
杖の上に腕を置いた状態から手のひらを上に向けたり、下に向けたりできますよね。
このときに上腕は動かないと思います。
ということは前腕だけで回転しているということですね。
どうやって回転しているのかというと、前腕には尺骨ととう骨(橈骨)という2本の骨があります。
小指側にくっついているのが尺骨、親指側にくっついているのがとう骨です。
その骨が平行になったり、交差したりして回転するんですよね。
手のひらを上にすると尺骨ととう骨が平行になり、手のひらを下に向けるととう骨が上になるように交差します。
ちなみに手のひらを上に向ける動き、親指が外側に回転する動きを回外、手のひらを下に向ける動き、親指が内側に回転する動きを回内と言います。
この回外、回内の動きは非常に扱いやすく、パワーが出るのが特徴です。
また、上腕や肩の動きと連動させることでさらにパワーが出るようになります。
注意点は回外、回内の動きでは尺骨が軸になるということです。
とう骨を軸にしてしまうと回転エネルギーが上腕の方に返ってきてしまい、うまく動かすことができません。
上の写真のように前腕を机の上に置いて回外、回内をするとスムーズに動くと思います。
尺骨が軸になっている状態ですね。
今度は前腕を机の下に密着させて回外、回内をしてみてください。
とう骨が軸になっている状態ですね。
めっちゃ動かしにくいと思います。
まあ、自然に回外、回内をしていると尺骨が軸になるのですが、腕の仕組みを知っておくとより精度の高い動きにできると思います。
ちゃんとした骨格の図を見たい人は「尺骨 とう骨」などで検索してみてください。
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