今日は音響入門者に向けてGAIN(ゲイン)について解説したいと思います。
ギターアンプやベースアンプのGAINもミキサーや音響機器のGAINも同じなのですが、役割が少し違うので、今回はギターアンプやベースアンプのGAINは一旦別で書きます。
まず、GAINとは「入力音量」のことです。
まあ、音量ですね。
ただ、音響機器には大抵、GAINとは別にボリュームを調節する部分があります。
VolumeとかMasterとかOutputとか、いろんな表現がありますが、どれも役割はほとんど同じです。
GAINは音量で、ボリュームも音量で、「なんで音量が2つもあるんや!」って感じですよね。
GAINが入力音量、ボリュームが出力音量となるのですが、もう少しわかりやすく解説しましょう。
音響機器は入力された音に何かしらの加工を施すために存在します。
ミキサーなら複数の信号を混ぜる加工、オーディオインターフェースならアナログ信号をデジタルに変換する加工、エフェクターならリバーブとかディレイとかの加工ですね。
この音に加工するという工程を工場に例えてみましょう。
水道から水を引いて、工場で味付けをして、ジュースを作る工場がありました。
水道のバルブをどれだけ開くかというのがGAINにあたります。
バルブを絞っていると水が足りないですし、開きすぎると工場の中があふれて洪水になってしまいます。
ボリュームは完成したジュースを出荷するトラックの数のような感じですね。
バルブをどれだけ開くかというのは工場でどれだけのジュースを生産するかによって変わりますが、仮に毎日一定量を生産すると仮定しましょう。
その場合、バルブの開き具合は水道の水圧によります。
水圧が弱いときはたくさん開いて、水圧が強いときは絞る必要があります。
お風呂と洗面所で同時に水を使うときはいつもよりちょっと蛇口を開きますよね。
そういった調整が必要だということですね。
音響機器のGAINでも入力される信号のレベル(水圧)は毎回変わります。
マイクで音をとるにしても、ギターの音をとるのと、ドラムの音をとるのではレベルが全然違います。
それを音響機器(工場)で加工しやすいレベルに調節するバルブがGAINというわけですね。
バルブが閉まっていて出荷するジュースの量が減ってしまう状態は、GAINが下がりすぎており音量が小さい状態ですね。
反対に、バルブが開きすぎて工場内が洪水になっている状態は、GAINが上がりすぎて音が割れている状態ということです。
音響機器を買ったはいいけど音が鳴らないとか、音がめっちゃ小さいという人はGAINを上げ忘れいていることが多いです。
GAINが下がっていると音が小さく、ノイズが乗りやすくなりますし、上がっていると音が割れてしまいます。
GAINの役割を理解して、適切に使いましょう!
0 件のコメント:
コメントを投稿